英語好きがD&Dの翻訳とDMを始めるとこんなブログを作る

D&Dの公式イベントAdventurers Leagueのシナリオを翻訳とDMをしています。

英語スピーカーは決して驚かない

たまには、英語のほうにトピックを移そうかと思います。

RPGを英語で読んだのは、私の経験ですと恐らくWizardryが初めてだったと思っています。世界観に浸るためにあえて英語表示に変えてゲームを遊んだ時に、やはりその文化が生まれた国の言葉で遊んでこそ、そのゲームの真価に触れるという気分を味わった覚えがあります。それは、その後の自分の価値観を変えるものでもありました。

80'sや90'sのアメリカや海外のカルチャーをもろに直撃した世代ですので、洋ゲーだけでなく、アメリカやUKの洋楽、ハリウッド洋画、セリエやリーガ、プレミアリーグ等の海外サッカー、メジャーリーグに至るまで、海外のものばかりが趣味になりました。

私の話はいいとして、そんなWizardryの印象的な英語のフレーズは、こちらです。

"Monsters surprised you"

このsurpriseという動詞は、日本語の意味は「驚く」という意味ではなく「驚かせる」という意味なんです。モンスター達は、君たちを「驚かせた」という事なんです。私の好きな英文法の本にも同様の事がこのように書いてあります。

英語ネイティブは決して驚くことはない。常に何かに驚かされるのです。

例えば、朝のニュースを聞いて驚いた場合も、下記のように、

I was surprised to hear the news. 彼はそのニュースを聞いて驚かされた。

驚かされます。自ら驚く事は決してありません。何かに驚かされるのです。

Wizardryの例文で例えると、モンスター達は、君たちを驚かせたので、君たち(つまり冒険者たち)はモンスターたちによって驚かされたわけです。

You are surprised to emerge monsters!!! 君たちはモンスター達の出現に驚かされた!

 

それともう一つ。RPGならではの英語表現があります。それはYouという一人称をテキストで使っている事です。え、youは二人称?一人称はIでしょ?とツッコミを入れたい方もいるでしょう。いいえ。Iだと3人称になってしまうのです。下記の例文でわかると思います。例えば、D&Dのシナリオ中に下記のようなテキストがあったとしましょう。

 

冒険者たちが森に入る準備が出来たら下記をプレイヤーに読み聞かせる。

君たち(you)が市長から貰った地図を手に道を北に進むこと数時間、君たち(you)は噂に聞く不可侵の森の入り口が見えてきた。

 

こんな感じで、DMが語るyouは、プレイヤー達にとって一人称なのです。これがもし私(I)が主語になっていたらどうでしょう?

 

私は市長から貰った地図を手に道を北に進むこと数時間、私は噂に聞く不可侵の森の入り口を見つけた。

 

こうDMから話されたら、なんだが、物語の主人公がプレイヤー達と別にいて、その主人公の話口調に聞こえます。つまりプレイヤーから見たIは三人称なわけです。ドラクエを初めてプレイするとキャラクターの名前を決めて、それ以降、テキストは常にその名前で書かれます。こちらは、文字通り三人称になります。キャラクター名を例えばイングラという名前を付けたら、イングラは宝箱を発見した。という形で三人称の主人公が話を展開しています。しかし、D&Dは一貫としてyouを使用します。

実は私はTRPG(のみならずCRPGもそうですが)のテキストの入り込み度の高さに、youで語る事に一因があるのかと思っています。英語では、常にyouをテキストボックスにて使用していて、それはプレイヤー達があたかも冒険している臨場感を味わう事のできるマジックワードなんだろうと私個人は勝手に解釈しています。

こういったRPGの英語を今後は少し書いていこうかと思います。